Excelのワークシート「設定」に、SMTPサーバーに関する設定を保存する。

今までは、メール送信に関するSMTPサーバーの設定を、VBAプログラムの中に直接書いていました。

でもこの方法だと、設定を変更する場合は、直接プログラムを書き換えなければなりません。結構不便ですよね。

メールの宛先、送信者、件名、本文についても同様です。

そこで今回は、Excelのワークシート「設定」に、SMTPサーバーに関する設定を保存して、プログラムから参照できるようにします。

【1】Excelのファイル「メール送受信.xls」を開きます。

*マクロを有効にする


【2】ワークシートを「設定」に切り換えます。

mail-83.gif


【3】まず、A列の各行に、以下のように入力します。

mail-84.gif


送信者
SMTPサーバー
送信ID
送信パスワード

POP3サーバー
受信ID
受信パスワード


*SMTPサーバーとは、送信用のメールサーバー
*POP3サーバーとは、受信用のメールサーバー

A列は、プログラムと直接関係が無いので、あなたがわかりやすい名前を付けてかまいません。

例えば「送信ID」以外に、「送信ログインID」、「送信アカウント」、「送信ユーザー名」などでもいいでしょう。

ただし行は、指定した場所に書いてください。


【4】次に、B列の各行に、以下のように入力します。

mail-85.gif


株式会社○○<ここにメールアドレス>
ここにSMTPサーバ名:587:60
ここにログインID
ここにパスワード


*あなたの環境に合わせて値を設定します。
*ポート番号は、SMTPサーバによって、「25」か「587」を指定します。
*タイムアウト秒は、「60」や「120」というように指定できます。

B列は、プログラムから参照するので、セルの番地も関係します。必ず図と同じ行に入力してください。

また、記号や英数字は、必ず半角で入力してください。

送信者の部分は、日本語も使えます。ただし「<」や「>」は半角です。


【5】設定が済んだら、Excelを保存してください。

mail-86.gif

今回は、Excel側の「保存」ボタンです。VBE側では無いので、注意してください。


【補足】
(1)設定について
これでSMTPサーバーの設定を、プログラムから参照できる準備が整いました。

ユーザーは、ワークシート「設定」の値を変更するだけで、プログラムに反映することができます。

でも、SMTPサーバーの設定を、ユーザーに変更されては困る場合があります。

その時は、これまでの様に、あえてプログラムの中に書き込む方法もよく使われます。

するとプログラマーしか変更できないので、安全です。想定外のエラーも防げます。

どちらの方法も一長一短があります。

ユーザーがコンピューターの操作に慣れている場合は、値を変更できたほうが便利でしょう。


(2)POP3サーバーについて
POP3サーバー(受信)については、後のステップで設定しますので、今回は入力しなくても大丈夫です。

もし受信用のメールアドレスが、既に決まっているなら、入力しておいてもかまいません。

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